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8月に入ってから仕事でお手伝いさせてもらってる関係で
ロンドンでアミキ・ダンスカンパニーを主宰しているヴォルフガング・シュタンゲ氏の
ワークショップにスタッフとして参加しました。

ヴォルフガング氏の障がいのある人とない人とが互いの表現を生かし合いながら
即興でダンスを創り出し、グループのダイナミズムに昇華させていく手法は
国際的にも高い評価を得ています。
ダンスの技術にとらわれることなく、その時ありのままの自分と素直に向き合って
繰り出される動き。そんな異なる個性をもった人々の表現を次々と自然に引き出して
いく様を間近で見ていて、気づかされることがたくさんありました。

3日間にわたって実施された今回のワークショップには、表現活動に興味のある人や
指導者などの大人、障がいのある人たちが多数参加しており。
例年この時期に実施しているので、顔見知りのメンバーがいるってことを差し引いても
グループに分けしテーマに沿ってひとつの作品を即興で作り出す、皆のレベルの高さに
驚きました。

2日目には、3日目のパフォーマンス(発表)時にゲストとして伴奏を予定されていた
小曽根真さんがいらしてたのですが。「マネージャーがお盆休み中なので」とおひとりで
ふらりとやって来て皆の様子を優しく見つめながら。音楽に合わせて皆で自由に踊り、
音楽が止まったところで誰かに触れている状態でポージングというのを繰り返す際には
自然とその輪に加わっておられました。
ヴォルフさんも小曽根さんもその人柄が本当に親しみやすく。
「踊る側と演奏側と、区切らずに線でつながれたらと思って」とおっしゃってた言葉に
集約されるように、人に全く垣根を感じさせません。

何より心に響いたのが障がいのある人も積極的に踊りたいという意思表示のもと、
とても自信を持って堂々と踊っていたこと。その場を共有している皆の温かい雰囲気。
トイレの前で会った時にはうつむいて無表情だった車椅子の女の子が、踊っている時
自然に見せていた笑顔はこちらまでハッピーな気分にさせてくれるものでした。
また、輪になかなか加われず壁にぴったり寄り添ってた自閉症の男の子も
ヴォルフさんに手をひかれ皆の円の中心へ。はじめのうちは所在なさげだったけど
自分の好きな曲がかかると、円に沿って時折笑顔を見せながら歩いていました。
(ヴォルフさんは歩く、手だけの動き、目の動き、それだって立派なダンスのひとつであると
提唱しています。)

3日目、誰もが楽しみにしていた小曽根さんのピアノ。午前・午後と、フルに素晴らしい
improvisationを繰り広げて下さいました。
はじめの2日間は用意していたCDの音楽を用いていたのですが、
生演奏の自由な広がりは参加者の表情や動きにも明らかな変化となって表れていました。
いい音楽にさらされると、あんなにも気持ちや身体が素直に反応するものなんですね。

障がいを抱えた年配の女性は、少しふっくらされた身体を小さくしながら、恥ずかしそうに
控え目に参加されてる印象でした。そんな彼女がヴォルフさんに指名されて皆の中心へ。
指名された時も、両手で頬を押さえながらしきりに恥ずかしそうにされていて。
もうひとり、一緒に指名されたのが障がいのない若い男の子。
とてもロマンチックな曲調の演奏に合わせて、彼が女性を自然にリードしているうちに
女性の動きもほぐれたようで、ゆっくりと一生懸命に創り出していた世界は。
思わず誰もが見惚れてしまうほど素敵なパ・ド・ドゥでした。

即興の演奏は動きに合わせて弾こうとするとどうしても遅れてズレが生じるそうで。
両者が本当に同時に共鳴しながら作り上げていくんだとか。
小曽根さんは最後まで「皆さんの動きからたくさんの作曲のインスピレーションを
いただきました」と謙虚に仰ってました。

3日目、午前中のワークショップを見学していた知的障がいを抱えたYくん。
時折メモをとりながら熱心に皆の踊りを見入っているその隣に腰をおろしてた私。
「疲れた顔してるよ」「マッサージしてあげるよ」と無邪気に言ってくれたので
お願いすると、とっても上手。聞けばタイにも勉強に行ったくらいきちんと身につけて
いるらしく。参加者の方がずっと身体の疲れも溜まってきているはずなのに
他人のことをこんな風に優しく気にかけてくれる気持ちがうれしかった。





















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